小さい頃から保育園の先生になりたかった私。
保育士を目指し、中学校の職業体験では保育現場を選び、高校の選択授業でも保育を選び、そして保育士資格・幼稚園教諭免許が取れる短期大学に進学し、保育業界にまっすぐに進んできました。
そんな私でも、子どもたちと関わるたびに、一番悩むのが『絵本』なんです。
『絵本の種類が多すぎて、何を読み聞かせすればいいかわからない!』
『~歳くらいの子どもが楽しんで読める絵本ってなにがあるのかわからない!』
『そろそろレパートリーがなくなってきた…』など、絵本選びには様々な悩みを抱えているのは、わたしだけではないはず!
保育士・幼稚園教諭を目指し学校に通っていた頃の私でも、絵本選びは、本当によく悩んだものです。
悩んだ私は、とにかく絵本を買いあさり、下記の2点を考えながら絵本のレパートリーを増やしていきました。
- この本が意図していることは何か
- 子どもの目線に立って読んだとき、この絵本に引き付けられるものは何か(絵・インパクトのあるフレーズ 等)
上記の2点を意識しながら絵本のレパートリーを増やしていくことで、子どもたちの心境や環境に合わせて絵本の読み聞かせを行うことが出来るようになりました。すると次第に子どもたちの心を引き付けることができるようになったのです。
今回は、そんな私が子どもたちにも何度も読み聞かせを行った、人気沸騰中“ヨシタケシンスケ”さんシリーズの絵本をご紹介していきたいと思います!

絵本作家『ヨシタケシンスケ』さんとは?
ヨシタケシンスケさんは、独特の絵・ストーリーが特徴的な絵本シリーズで人気な絵本作家さんです。
様々な賞を受賞されているそうで、絵本作家はもちろんのこと、育児漫画やスケッチブック集なども手掛けられており、幅広いジャンルで活躍されているアーティストさんなんです!
どんな絵本があるの?幼稚園児の男の子向けはどれ?

まずはじめに、ヨシタケシンスケシリーズの絵本を少しだけご紹介していきましょう。
どれもお子さんにはお薦めなのですが、特に幼稚園児の男の子向けなのが最初の5冊です。
・ぼくのニセモノをつくるには
・りゆうがあります
・つまんないつまんない
・このあとどうしちゃおう
・みえるとかみえないとか
・りんごかもしれない
・おしっこちょっぴりもれたろう
・もうぬげない
・こねてのばして
・ころべばいいのに
・ふまんがあります
・あるかしら書店
・なつみはなんにでもなれる
上記のもの以外にも、多くの絵本を発表されています。
タイトルを見ただけでも、なんだか中身が気になってしまうようなユニークな絵本が多いですよね!
例えば、【ころべばいいのに】や【もうぬげない】というタイトルって、子どものセリフを切り取ったタイトルがほとんどなんです。そんな子どものセリフから、『この絵本に出ている子どもはどんな感情なんだろう?』とか、『自分も子どもの頃服が上手に脱げなくて、もう脱げないって駄々をこねてたな!』なんて、想像が掻き立てられるのは、私だけではないはず…
そしてなんといっても、一目で『これはヨシタケシンスケシリーズだ!』とわかる独特の絵が印象的!
表情豊かな子どもたちを、素朴ともいえるような独特の絵で表現するのが、このシリーズの魅力であり、私の大好きなところなんです。
幼稚園児にオススメな理由は?

ヨシタケシンスケシリーズがオススメな理由は、下記の3つだと私は思います。
- 大人も子どもも楽しめる!
- 想像力が掻き立てられる!
- 子どもの発想を大切にしている!
上記の3つについて、1つ1つ理由をお話ししていきます!
- 大人も子どもも楽しめる!
先ほど、いくつかの絵本をご紹介しましたが、どの絵本も、どこかあたたかく、懐かしく、『その気持ち経験したことある!』と、クスッとなってしまうストーリーが魅力です。子どもはもちろんのこと、大人も子ども時代を懐かしみながら、自然と子どもの目線に立って絵本の世界に取り込まれていくような、そんな不思議な魅力を持っている絵本なのです。
なにより、大人も楽しみながら読み聞かせをしないと、子どもにとっても【つまらない絵本】止まりになってしまいますからね!
- 想像力が掻き立てられる!
『自分が子どもの頃はどうだったかな?』『自分の子どもだったらどう考えていたかな?身の回りのあの子だったらどう考えるだろう?』と、想像力が掻き立てられます。
例えば、先ほどご紹介した【りんごかもしれない】では、登場してくる主人公の男の子が、ある日突然、目の前にあるりんごを『これは本当にりんごなのかな?もしかしたらりんごかもしれないし、りんごじゃないかもしれない!』と、1つのりんごからありとあらゆる想像を繰り広げていくのがこの絵本の魅力。
これは、子どもの頃にしかない発想ですよね(笑)
大人になるとどうしても想像力はなくなってきてしまいます。ましてや当たり前のように目の前にある食材に対して疑問を抱くなんてこと、当たり前すぎて考えることがなくなってしまいますよね。
子どもの発想には、何度も何度も驚かされます。
- 子どもの発想を大切にしている!
どのヨシタケシンスケシリーズでも、子どもの発想をとても大切にされているのがひしひしと感じられます。
一見、誰しもが体験するようなほんわかした日常の体験を表現しているように見えますが、子どもの発想をここまで表現しているのは、他の絵本ではなかなか感じられない魅力です。
子どもの頃、『海の向こうって何があるの?』『赤ちゃんってどこから来るの?』『思いやりってなに?』『うんちってなんで出るの?』なんて、周りの大人に質問したことがある人は多分多いはず(笑)
一見、どうでもよく見える小さな疑問でも、子どもにとっては大きな成長の一歩なんです!例えば、『目の前にある階段を、転ばずに降りることができるかな?』と、そんな小さな疑問を持つことで、子どもは頭から階段に突っ込むことなく、恐る恐る足を踏み出し、手すりの力を借りて、ゆっくりゆっくりと自分の力で階段を進んでいくのです。
そんな小さな疑問が、やがて生きていくうえで必要な【考える力】を育んでいくと思うと、それを見守る周囲の大人の責任はとても重要に思えてきますよね…
大人になってみると、子どもに質問されたことでも意外と知らないことがあったり、たくさんの質問に答えることが面倒くさくなったりして、子どもの質問をから返事で済ませること、結構多くないですか?(笑)
そんな大人が多い中、このヨシタケシンスケシリーズは、子どもと同じ目線になって、一緒に考えてくれるような、子どもの発想を認めて包み込んでくれるような、そんな作品だと私は考えています。
私は絵本を読んでいて、何度もハッとさせられました(苦笑)
まとめ
たくさんヨシタケシンスケシリーズを語ってしまいましたが、シンプルにまとめると…
1.ヨシタケシンスケさんは、数々の賞を受賞し、絵本以外にも幅広く活躍している凄い人!
2.一目で引き付けられる絵・タイトルが人気の秘訣!
3.幼稚園児にオススメな理由は、下記の3つ
- 子どもも大人も楽しめる!
- 想像力が掻き立てられる!
- 子どもの発想を大切にしている!
以上が、最近人気沸騰中のヨシタケシンスケの絵本シリーズの魅力のご紹介でした!
私も実際に、ヨシタケシンスケシリーズを子どもたちに読むことがありますが、子どもたちもこの絵本にたくさん共感しながら聞いてくれています。
この記事を読んでいる皆さんもまだこの絵本を読んでいないのであれば、子どもに読み聞かせをする前に、まずはあなたがじっくりと読んでみてください!
ヨシタケシンスケさんが伝えたいことはなにか、この絵本から子どもたちに伝えられることはなにか、きっと見えてくると思います。
そうすることで、あなた自身が楽しみながら読むことができ、きっと子どもたちも楽しみながら聞いてくれることでしょう。
これからも、子どもたちの【考える力】を育むために、一緒に頑張りましょう!
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