謎多きJ.Fケネディ大統領暗殺事件の真相とは何か？そしてこの事件に関わる謎の日本人女性とは？
犯人とされたオズワルドによる単独犯であるという定説が覆される？最近ではCIAの陰謀説まで出てきているのです。
今回はJ.Fケネディ大統領暗殺事件の真相に迫ります。
JFK大統領暗殺事件について〜定説を知る〜
JFK大統領暗殺事件とは？
J.Fケネディ大統領暗殺事件はアメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディ大統領が1963年11月22日現地時間12時30分にテキサス州ダラス市内をパレード中に銃撃、死亡した事件です。
暗殺事件から約1時間後にリー・ハーヴェイ・オズワルド(以下、オズワルド)が犯人として逮捕されましたが、2日後にジャック・ルビー(以下、ルビー)にダラス警察署で銃撃を受け死亡してしまいます。犯人とされたオズワルドの死亡で事件の真相を語られることができなくなりました。
事件の調査のために設置された「ケネディ大統領暗殺に関する大統領特命調査委員会(以下、ウォーレン委員会)」の公式調査報告でオズワルドによる単独犯行であると結論づけられました。
これが現時点での定説とされています。しかし、不可解で理解しにくい点が複数あり、様々な陰謀説もあって、現在も議論が続けられています。
定説が正しいのか？改めて考えてみよう
オズワルドは犯行を否認していました。オズワルドは暗殺される前に「I’m just a patsy ! (俺ははめられたんだ！)」という言葉を残しています。
この言葉の背景には何があるのか、NHKスペシャルで4月29日（水）19：30〜「未解決事件 File.08 JFK暗殺（episode Ⅰ “はめられた”男」/5月2日21:00～episodeⅡ 浮かび上がる“黒幕”」として放送されました。今回、興味をさらに深めてもらうために解説していきます。
オズワルドは日本にも縁があった！？〜生い立ちを知る〜
オズワルドと家族との関わり
オズワルドは1939年にルイジアナ州ニューオリンズで生まれました。父はオズワルドが生まれる前に亡くなっており、母とおじによって育てられました。おじはマフィアの組織であるカルロス・マルセロの一員でもあります。オズワルドは幼少期からスパイ映画を好み、情報機関の仕事に興味を抱いていました。
海兵隊入隊、そして日本へ
兄が海兵隊入隊したのと同じように、海兵隊に入隊します。1957年〜1958年は日本の厚木基地で航空管制官として勤務していました。この頃にロシア語の勉強を始めています。
厚木基地で勤務した頃に同僚殺害の容疑を掛けられたことがあるほか、銃の不法所持および発射の罪で軍法会議により有罪判決を受けています。
性感染症を患っていた時期があったとされ、女性との関わりも考えられています。今回の放送では「ミドリ」という女性がオズワルドに接近していたことが取り上げられています。この女性がソ連国家保安委員会に関りがあるとされており、オズワルドと「ミドリ」の関係が今後のオズワルドの人生に何らかの影響を与えている可能性が考えられます。
ロシアへ亡命
除隊後の1959年にソ連に旅行したまま亡命します。アメリカのスパイだと疑われ、自殺未遂をしたこともありました。亡命した際に航空機「ロッキードU2偵察機」 の機密情報を厚木基地からソ連当局に提供したことで1960年にソビエト上空でロッキードU2偵察機が撃墜されたのではないかという説もあります。
ソ連当局はオズワルドのミンスクでの生活を許可します。テレビ工事で働き、ソ連人女性と結婚、2人の娘と4人で生活をしていきます。
アメリカへ帰国
1962年にアメリカへ帰国します。亡命した人物の帰国をアメリカ政府は許可します。当時、冷戦関係があったソ連人の妻や娘の入国も認めています。ダラスやニューオリンズで生活をしていましたが、徐々に夫婦関係は悪化、働いていた職場も解雇されて生活も困窮していきます。
オズワルドが犯行した、別の暗殺未遂事件とは？
エドウィン・ウォーカー将軍暗殺未遂事件
1963年4月10日にアメリカ軍のエドウィン・ウォーカー将軍(以下、エドウィン)を自宅付近から狙撃し、暗殺を企てようとしました。暗殺は未遂で終わってしまいます。暗殺未遂事件は同年2月頃にエドウィンが反共産主義者として新聞掲載をされたことをきっかけにオズワルドは彼の監視を始め、自宅近くの教会の礼拝の混雑を活用して計画的に行われています。
暗殺未遂事件後のオズワルドの行動
その後、オズワルドはキューバ共和国首相であるフィデル・カストロの支援団体「キューバ公平委員会」に参加、ビラ配布活動の際に逮捕されました。同年9月にはメキシコでソ連大使館、キューバ大使館を訪問しています、その時にオズワルドがソ連大使館で面会した大使館員はソ連国家保安委員会の工作員であったとされています。
J.Fケネディ大統領暗殺事件は単独犯それとも複数犯による犯行か？
J.Fケネディ大統領暗殺事件前後を通じてオズワルドを名乗る人物が複数目撃されています。また、狙撃時のオズワルドの所在について、大統領狙撃時、オズワルドはテキサス州立公立学校教科書倉庫ビル2階の食堂で食事をしている姿が目撃されています。
これらの設置からオズワルド単独犯の犯行ではなく、複数による犯行の説が考えられます。複数犯のなかで、オズワルドは実行犯ではなく身代わりの役割として行動していたのではないかという説があります。
オズワルドを殺害したルビーは長年に渡りマフィアとの関わりがあり、キューバとの関わりも持っていました。キューバには銃器の密売をしていたとされています。
2人の間には共通の知人が複数人おり、2人の関係も初対面の関係ではないとされており、オズワルドとルビーが複数犯のメンバーとしてJ.Fケネディ大統領暗殺事件に関わっていたことが考えられています。
機密文書や非公開ファイルから真相を探る！
機密文書や非公開ファイルは現在も全面公開されていない
J.Fケネディ大統領暗殺事件に関する機密文書約22.000件が今も非公開か、編集された形での公開に留まっています。
ドナルド・ジョン・トランプ大統領は2017年10月、国立公文書館に保管されているJFK暗殺事件関連の非公開文書の全面公開を指示しましたが、全面公開は引き続き見送られ、来年である2021年10月までに公開について再検討するよう中央情報局(CIA)や連邦捜査局(FBI)等の関係官庁に指示しています。
機密文書や非公開ファイルを入手！定説は覆されるのか？
今回、NHKがCIAの元調査員やアメリカ軍関係者、J.Fケネディ大統領の甥、映画監督であるオリバー・ストーン氏ら66人のチームと共同で、機密文書の一部や非公開ファイルを入手しました。
分析の結果、J.Fケネディ大統領暗殺事件犯人オズワルドによる単独犯であるという定説が覆されるのか。番組ではCIAの陰謀説がクローズアップされていますが、本当なのか。確かにオズワルトは共産主義に傾倒していたようで、将軍暗殺未遂事件も起こしており、駒としては最適な人物ではあります。
当時キューバのカストロ議長が共産主義を唱えており、米軍はキューバ攻撃を主張していました。しかしケネディ大統領はあくまで平和路線を維持。この時の軍の上層部の人間が後にCIAに入り込み、ケネディ大統領の暗殺を企てた、という筋書きになっています。
ケネディ大統領暗殺事件から約60年が過ぎようとしていますが、未だに本当の結論は出ていません。今後どの様に進展していくのか、気になるところです。
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